こんにちは。So Hollandです。今回で3回目となるオランダ在住者インタビュー。本日はアメリカ、フランスと長期滞在した後にオランダへと移住し、3年目を迎える音楽家のKeiさんに色々なお話を伺ってきました。

私:バックグラウンドを教えてください。

Keiさん(以下、K):日本で生まれ育ち、幼少期に友人の姉がオルガンを弾いているのを見て、カッコイイと思ったのをきっかけに、オルガンではないのですが、ピアノを習い始めました。青年期に入ってからはロックにはまりギター、ベースを弾き始めバンドも始めました。バンドにハマっていく過程で今までは難しいと思っていたピアノに対する気持ちに変化が出てきて、真面目に勉強しはじめました。そしてロックからジャズへと興味を持ち始め、高校卒業後は日本の音大に行ったんですが、つまらなくて辞めてしまいました(笑)。

私:そのあとはどうされたのでしょうか?

K:アメリカの音大は面白い科目がたくさんあったので、渡米後は英語を学ぶために語学学校から始め、大学に進学して、作曲やシンセなど、4年半ほど色々勉強しました。

私:アメリカの大学を卒業されてからは日本へ帰国されたのでしょうか?

K:はい、日本に帰国して、東京で数年程音楽関係の仕事をしていていました。その後、地元に戻り、東京からの仕事もしつつ、名古屋で音楽を教え始めました。名古屋で活動をしていたんですが、自分は音楽の事以外何も知らないな、と気づき、日本の大学でイギリスとアメリカの文化、社会、歴史、またヨーロッパについての勉強をしました。それで勉強しているうちにヨーロッパが自分に合っているのではないかという印象を持ち始めました。

私:そして大学で勉強されたあとはどうされたのでしょうか?

K:先程言ったように、自分はヨーロッパが合っているのではないかという事や、自分の音楽を聴いた友人が「アメリカよりヨーロッパっぽい」というコメントをした事がどこかで引っかかっていたりなどいくつか理由があるのですが、フランスに行ってみようと思いました。

私:それでフランスに渡られたのですね?

K:はい、英語は話せるようになったので、次はフランス語を話せるようになりたいという思いと、フランスは芸術に明るい国という印象もあったので。語学留学のつもりでフランスに渡ったんですが、クラスのレベルが上がるにつれ、自分が大学院にアプライできるレベルにいるという事を知り、いくつか大学院にアプライしてみました。そうしたら丁度自分の学びたい分野がある大学院から合格通知をもらい、そこでコンピューターを使った映像音楽を学びました。

私:大学院卒業後はフランスではなく、オランダで起業されたという事でしょうか?

K:大学院卒業後、フランスで就職するか、個人事業主で起業するという選択肢もあったんですが、オランダの方が手続きが簡単だったので、オランダで個人事業主として起業する事に決めました。またその際は、自分が税金を納めたい国へ住みたいという考えがあったので、オランダの社会制度、税金の使い道、オランダ人の考え方などを自分なりに分析したりもしました。オランダはその歴史的背景や、海外企業を多く誘致していることから自由で国際的な社会性が想像できました

私:なるほど。よく移住前によくリサーチされてきたのですね。オランダではどのような活動をされているのでしょうか?

K:作曲、映画の音楽、プロモーションビデオのバックグランド音楽などの制作、また、音楽のレッスンが主な活動となります。仕事はコネクションで依頼が来る事もありますが、オランダは芸術意識が高く、レベルが高い人も多いので競争も激しいです。なので仕事を取るという意味ではシビアな世界なのではないでしょうか。ヨーロッパから色々な人集まってきますしね。日本人だから有利という事はないと思っています。

私:そう言った意味でストレスを感じる事はないのでしょうか?

K:仕事を取るという意味では簡単ではないですが、音楽家としては居るだけですごく楽しいです。競争も激しいですが、助け合う雰囲気があり、とてもオープンな環境なのかと思っています。俺の土地に入って来るな!という狭い考え方ではなく、お互いを高めあい、底上げするレベルが高いのでそれが自分には合っているし、学ぶ事も多く、頑張れば楽しい音楽活動ができる環境があります。

私:他にオランダならではのいい面はありますでしょうか?

K:はい、この国は芸術家に対していくつか補助があります。Taxの減税・免除、そしてファンドがあるので、プロジェクトが採用されれば、政府から補助が出たりします。また、芸術を楽しむという意味でもハードルが低いですね。例えばJazzのライブチケットが安かったり、リスナーも値段で価値を決めるのではなく、本当に音楽が好きという印象があります。これは音楽とは関係ないですが、「自由」に対する考え方に政府と国民の間でズレがなく、社会生活にストレスがないという印象です。どうしたら気持ちよく生活できるか、という意識が高いと感じています。

私:オンランダに個人事業主で起業しようかなと思われている方にメッセージを!

K:今はインターネットで情報が普及しているので、英語で色々調べてみると良いかと思います。個人的な意見ですが、英語が話せないとオランダ移住は簡単ではないのかなと思っています。やる気があるのなら、まずは一つ一つ焦らずに問題を崩していくことが不安にならない要素かと思います。やりたい事があるのに不安な要素で一杯になってしまうともったいないです。考え方として日本の文化をベースに比較してしまうとちょっと難しいので、日本以外の文化が存在し得るという事がわかっていると住みやすいかと思います。

Keiさんの連絡先

ウェブサイト
http://www.keiichisugiyama.com/
メール
info[アットマーク]keiichisugiyama.com
レッスン
https://cafetalk.com/tutors/profile/?id=47413&lang=en

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