最近、いろんな面白い人と出会う機会があり、楽しんでいるSo Hollandです。今回もまた面白い人を見つけました!なんと日本ではなく、カナダで庭師に弟子入りしてから日本に戻り造園で働いた後に、ワーホリでイギリスへ渡り、現在オランダ個人事業主としてビザを取得。今日はオランダをベースとして主にドイツ、イギリスで庭師として活躍されている大次郎さんにインタビューを行いました。

 

私:バックグラウンドを教えてください。

 

大次郎(以下、大):高校卒業後、地元北海道の工業系職業訓練学校に入学しました。ただ、実技を学びたかったのに座学ばかりで退屈に感じ、3日で学校に行かなくなりました(笑)。正式には半年後ぐらいに退学したと思います。その頃から飲み屋さんでバイトをし始め、しばらく友達の家に入り浸る生活をしていましたが、またしばらくして、東京にいる兄に上京を勧められたんですよね。

 

私:なるほど。それで東京に上京されたのでしょうか?

 

大:はい、上京して自動車工場にて半年ほど働いていました。その時にすでに自分は労働側ではなく、自分で事業をやりたいという気持ちがどこかにありましたね。その後に丁度、事業家と出会う機会があり、そこで1年ほどビジネスに関して学びました。その後、地元に半年程戻り、また東京に戻って何年間か会社員として働いていました。でもやはり自分で何かをやってみたいという気持ちが強く、バケーションを使って、モンゴルに視察に行ったんですが、自分の思っていたよりも実際に現地に行ったら色々とハードルが高いということを知り帰ってきました。

 

私:現実は甘くなかったと言う事ですね。そのあとはしばらく東京で働き続けたのでしょうか?

 

大:はい、結局4年程東京で働いて、ワーホリでトロントへ行きました。そこで前職を生かした仕事に就きたかったんですがやはり簡単ではなくて、とりあえずバイトでメープルの草むしりを3日間したんですよ。これがやってみたら結構面白くて。それで久しぶりに電話で父親と色々話していたら「欧米でやっていくのだったら庭師になれば?」と勧められたんですよね。

 

私:そ、それで庭師に?

 

大:はい、それで、庭師!!とピンときて、現地の人が使う日本のコミュニティーサイトに自ら「庭師として修行をさせてくれるところがないか」の募集を投稿したんですよね。そうしたら現地の日本庭師の師匠の息子さんのお嫁さんがその投稿を見ていて、連絡をくれたんです!そしてそこで1年程働く事になりました。

 

私:すごい行動力。私も日本系コミュニティサイト見ていますけど、さすがに「庭師の修行場所募集」は見たことないですね(笑)、それでトロントから帰国されたあとはどうされたんでしょうか?

 

大:はい、東京で造園で働いていました。そこは5年程修行させてもらいました。そして親方にお墨付きをもらって、やっぱり海外で勝負してみたいと思ったので、イギリスに渡しました。

 

私:なんでイギリスだったのでしょうか?

 

大:この業界ではよく知られているエリザベス女王が会長となっているチェルシーフラワーショーと言うのがあるんです。そのショーはこの業界では世界一と言われていて、それに出てみたかったんですね。

 

私:なるほど。そのショーには出ることができたのでしょうか?

 

大:実は日本のチームもそのショーに出ていたんですが、私もその中で職人として参加していました。そして2015年、2016年と連続出場して2年連続で金賞を受賞したんです。

 

私:すごい!まさに有言実行ですね。イギリスでは庭師として生計を立てていたのでしょうか?

 

大:はい、ワーホリだったので仕事に就くことができたので。最初は現地サイトで見つけた庭師のポジションに何通か応募して、受かったところに半年ぐらい勤め、その後にノッティングヒルにあるホランドパークという日本庭園に勤めていました。

 

私:庭師の方って海外に出ているイメージがあまりないのでニッチなマーケットなんですかね。それで、イギリスのあとはどうされましたか?

 

大:知合いがいたので、ベルリンにも行ってみたんですが、オランダの方がビザ取得が簡単そうなので、オランダに移動してビザを申請しました。

 

私:ビザはご自分で取得されたんでしょうか?

 

大:はい、準備はわりかし簡単にできて、申請してから約2ヶ月で取得できましたね。2月頃に申請して4月に取得できました。

 

私:現在はどんな感じで仕事をされているのでしょうか?

 

大:庭師の仕事は石を配置したり、植物を植えたり、芝刈り、庭の手入れ、また枝を1本1本剪定して木を作っていく(ただ伸びた枝を切っているのではなく、剪定して木を作るというイメージなんだそう!)という事などをしています。庭の手入れをするという事は庭を作り続けているという事なんですよね、庭は終わらない芸術というか、庭師は自分の庭を作ったらずっと面倒を見るのがセオリーかと思っています。あと、関連業者さんを手配したりする事もしています。

 

私:なるほど。仕事をするにあたり欧州ならではの問題はありますか?

 

大:日本では当たり前にある材料が手に入りにくいですね。例えば、水鉢、石灯籠、竹もそうですね。あとやっぱり気候も違うので土も日本の環境とは違うので常に勉強はしています。一緒に働いている人は現地人ですが、できるだけ自分がその土地に適用しようと努力しています。また欧州にも日本の庭園で働いた経験のある庭師もいて、彼らは知識もかなり豊富なので、そう言った人とは理解しあえるし、学ぶことが多いですね。また日本と同じで庭師は職人なので、こちらでも「見て覚える」という習慣があるみたいです。あ、でもこっちの人は寒くなる時期(12−2月)は休みの人が多くなります(笑)。

 

私:ははは。そこはやっぱりヨーロッパですね。現在どのように仕事を取得しているのか教えて頂けますか?

 

大:欧州どの地域でも行けるようにお客さんを獲得したいと思っています。こちらに来た時にロンドン以外にコネクションがなかったので、ヨーロッパ中にどんな日本庭園があるかは常に探していますね。また、やりたい庭園にアポなしで売り込みとかに行ったりもします。相手はアポなしなのでびっくりされる場合もありますが、とりあえず名刺はもらってくれます(笑)。先程言ったロンドン繋がりで先日ローマでのお話を頂きました。あとは結構ニッチなマーケットなのでそれほど苦労はしていないのかなという印象です。今はドイツとイギリスの仕事が多いですね。

 

私:オランダをベースにして欧州で活躍されているのですね。今後はどのような仕事をしたいですか?

 

大:自分のやりたい庭をどこでもいいからやってみたいですね。結構色々なアイディアが浮かぶんですが、常にいいイメージしか持たないんですよ。ネガティブな考えは出てこないというか(笑)。

 

私:素晴らしい!休日はどのようにして過ごされているのでしょうか?

 

大:休日はビーチに行ったり、アニメを見たりしています。この歳になって以前は興味がなかった事に興味を持つ事が多くなりました。そうすると色々なものが見えてくるし、自分の思想を広められるんですよね。あとは本当に庭のことをいつも考えています。私はハーグに住んでいるんですがこの街の人を凄い気に入ってます!隣に住んでいるおじいちゃんがいつも気を使ってくれているとか。この街は人の温かみを感じます。

 

私:オランダに住んでみたい人対して何かコメントをお願いします。

 

大:海外にいるとなんだか格好をつけたくなりますが、「素の自分」をさらけ出す事で可能性が広がっていくかと思います!

 

大次郎さんの連絡先
Omodaka Landscapes
daijiro-1003[アットマーク]hotmail.co.jp
オランダ在住者インタビュー②:ニッチなマーケットで活躍中!オランダを拠点に欧州で顧客を持つ庭師